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小説

死なない生徒殺人事件

死なない生徒殺人事件 〜識別組子とさまよえる不死〜 (メディアワークス文庫)

死なない生徒殺人事件 〜識別組子とさまよえる不死〜 (メディアワークス文庫)

野崎 まど
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
2013-12-26

不老不死の噂のある生徒が、ある日殺されてしまう。そういった特殊な設定の推理ミステリーものですが、自分が今まで読んできたミステリーの中でも、かなりの存在感があります。
不老不死の生徒がなぜ殺されたのか。その理由がなかなかユニークでいて、不老不死にも一つの回答的なものが用意されてたのがよかったです。SFファンの一人としては回答に関してはもっと色々描写を加えてもらってもいいかとは感じましたが、読みやすさ重視であればしっかり事前に伏線もはってあることだし、あれくらいが適切なのかもしれません。あくまでライトノベルのミステリーですしね。
結末に関わってくるのでこれ以上詳しくは述べられないのですが、事前情報がほとんど無かったのもあって、けっこう新鮮な驚きがありました。異形というものをああいった形で描写した点(読了した人向けに言うと『記号』)や、それがラスト間際にもうまく利用されている点などが特に印象に残りました。
ライトノベルというだけで油断してると、たまにこういう化け物が何食わぬ顔で混じっているのだな、と思い知らされました。ライトノベルらしく、圧倒的に読みやすく軽快な文体であるのに、この底知れぬ読後感はいったい。

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