相当アレな出来だったという世評の『ジャッカル』のリメイク元である本作ですが、思ってた以上に地味な映画でした。映像的な古さ、物語内の小道具などの古さ、そういったものはさすがに否めないのですが、それはそれとして見るのであればかなりしっかりした作品でしょう。
名作と呼ばれた作品はリアルタイムに見ておきたいなとまたまた思ってしまいましたが、100年後の子供たちが今年の映画についてそう語ることもあるのだろうな、と思うと自分の言葉の無意味さに苦笑せざるをえないってものです。この手の問題は永遠のテーマかつ運命みたいなものですから、さらりと流していくしかないですね。
主人公のジャッカルも冷徹で良かったですが、それを追う警視もとぼけた振りして切れ者な風情で良かったです。ジャッカルが果物を狙撃するシーン、警視がハトに餌をあげているシーンが印象的でした。
終始ドキュメンタリーでも見ているような淡白さのまま、結局ジャッカルが何者なのか分からないまま映画が終わったのが、味わい深さに繋がってるのではないかと思います。
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