日記

車の下に

仕事が終わったまみりんから電話が。
「ダーリン、今日のご飯の準備はできてるの?」
「スーパーで材料は買ってきたから大抵のものは作れると思うけど、何がいい? あ、でも卵はないか」
「……ゆでたまご」
「え?」
「わたし、ゆでたまごが、どうしても食べたくなってきた」
「ええ?」
「どうしても」
「はい」
そういうわけで深夜にコンビニに行ってみたましたが、あいにくと卵が売り切れだったので遠出して24時間スーパーまでやってきて卵を購入。
さて帰るか、と思ったら付近からにーにーと小さな声が聞こえてきます。良く見ると車の下に黒と白のぶちのこねこが鳴いてます。携帯で写真を撮ったけど真っ暗で皆さんにお見せできないのが残念なくらい、かわいいかわいいこねこです。
野良猫ナンパ法をこの前読んだばかりですので、とりあえず距離を保ってしゃがんで視線を下げてみましたが、少し後ずさりして車の奥に更に隠れてしまいました。でもにーにー言ってます。
お腹が空いてるのかな。何か買ってこようか。確かキャットフード売ってたし。そう思ってたら後ろからスリッパの足音が。振り返ると右手に鍵を手にしたヤンキー兄ちゃんが車に向かってきました。たぶん車の持ち主なんでしょう。
このまま車が発進するとこねこが危ないかも……と心配してたんですが、ヤンキー兄ちゃんの動きがドアの目の前で一瞬固まりました。少し躊躇してドアを開けて手荷物を入れるとまたドアを閉め、スーパーに凄い勢いで戻っていきます。
買い忘れの品でもあったんだろうかと思ったら、すぐに戻ってきたヤンキー兄ちゃんの右手にはキャットフードの缶が! そしてヤンキー兄ちゃんは周りの目とか気にせずに口をチッチッと鳴らし、缶を開けて地面に中身を少しずつこぼし、車の奥から外へとキャットフードで線を書いていきました。
ヤンキー兄ちゃんの作戦は成功し、こねこは少しずつえさを食べながら車の外に出てきて、お腹がいっぱいになって満足したら車から離れたところで座ってくつろぎ始めました。そしてヤンキー兄ちゃんはいま一度車の下に何も居ないのを確認してから発車していきました。
色々な意味でいいものを見たなーと思って卵を手に帰宅してみたら、既にまみりんは居間でマクドナルドを頬ばってました。
「え、何食べてるの?」
「チーズバーガー」
月見バーガーですらありません。
「だってさぁ、お腹空いてたし。でももうお腹一杯だー、ねむいー」
自分一人で食べるゆで卵は、少し、しょっぱかった。

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