公式サイトのURLが指し示すように、365日も不眠症が続いている男の話。
CGなどを使わずに実際に過酷な減量により痩せ細ったその姿はインパクトが強いし、物語の運び方なども巧みではあったのですが、個人的にはあともう少し、といったところが拭えませんでした。
中盤あたりまではかなり面白かったんですけれど、終盤になるにつれて興奮が持続するどころか冷めやってくるこの感触、どこかで味わったような気がすると思ったら『フ○○○○○ブ』だ。そういえばオチも似ているし。
この手の作品では演出がうまい方だとは思ったんですが、なんか自分が期待していた方向とかなり違っててガッカリした感じです。
やっぱりオチの衝撃度の少なさが、今までせっかく作り上げてきた怪しい雰囲気とつりあってなかった気がします。あれだけメモ用紙とか冷蔵庫とかで盛り上げてきておいて、あの程度の真相か、と。
とは言え、演技や雰囲気作りや脚本はかなりうまい部類だったと思うので、見て損した、ってほどではないとは思います。思うに、俺は過剰な期待をしすぎたのかもしれない。『メメント』や『バウンド』ほどの作品を期待して見に行かなければ自分の中で帳尻があったのかもしれない。
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