メイドインワリオのような5秒で終わるミニゲームを連続して遊ぶ、というスタイルではないと知った瞬間から、正直買う前までそんなに期待していませんでした。それでもまぁワリオシリーズの新作だし、何よりもこのWiiUのソフト日照りの酷さですから、砂漠で水道水でも飛びついてしまうような心境で買ってきました。
するとなかなか面白いじゃないですか。パッドを使って二画面をうまく使っていて、遊んでいても楽しいです。絶対SIMPLE主義さんが「バカをこじらせてバカなことしか出来なくなった人に、岩田社長がうっかりWiiUの開発機材を与えてしまったような内容」と言われてたのも納得してしまいました。これ作った人たちはアタマおかしい！（注：褒めてます）
中でも奇天烈なのが「ゲーマー」というゲームです。お母さんに見つからないようにゲームをするって内容なんですが、ゲームパッドで5秒で終わるミニゲームしつつ、テレビではお母さんが来ないかチェックしないといけません。
動画だと分かりにくいですが、テレビだとスローペースに見えてても、平行してゲームパッドでもつねにミニゲームが進行中なので、動画での見た目と違ってかなり忙しいです。テレビの物音に反応しつつミニゲームもミニゲームは3回までミスできるんですが、お母さんに見つかると即終了なので、かなりスリル満点です。
あと面白かったのがゲーム本編で貰ったコインでガチャガチャができる点です。本編は一人用が12ゲーム、二人で遊ぶのが4ゲーム、とボリューム不足に思えるかもしれませんが、このガチャのオマケが240個もあって、これらの中には従来のような5秒系ミニゲームも入ってたりして、かなり遊べます。
ガチャをまわすと、コケーッとカプセルが出てきます
手元のゲームパッドだとカプセルが拡大されてて、こんなんなってます
カプセルの中身はミニゲームだけでなく、かなり独特なセンスのデモみたいなのもあります。へんてこな電話で会話をする、という言葉だけでは伝えきれない、このナンセンスさは見ていただくしかないでしょう。
これだけでもかなりお腹いっぱいだったんですが、個人的にこのゲームで一番可能性を感じたのは、実は「ミーバースケッチ」というモードです。本編とは独立した作りになっていて、60秒以内に与えられたお題にそって、タッチペンでイラストを描き、それが自動的にMiiverseへ投稿される、という流れになっています。
これがもう面白くて仕方がありません。ネット上で皆さんが必死に60秒で書いたイラストが閲覧できるし、イラストに対してMiiverseと同じ感覚で共感を送ることが出来ます。わざわざMiiverse立ち上げなくてもシームレスに投稿や共感ができるのが素晴らしいです。
自分はMiiverse自体は面白いと思ってましたが、当たり判定ゼロさんが「絵があまりにも強力すぎるコミュニティ」「そのゲームを知らなくとも、そのゲームのファン向けに上手い絵を書けば持て囃される」と言われてるのと同様な感想をいだいていました。時間を描けてイラストを投稿してる人しか日の目を見れないし、ユーザー同士の交流を盛り上げようとしてるのか規制しようとしてるのか良く分からない感もあって、結局どうなんだろって感じでした。
しかしこれが60秒しか描く時間がない、という点で解決されているのです。短時間で事前にお題も分からないから、とても緻密なイラストを描いてる暇はありません。必要なのはそこそこの画力、そして何よりも発想力ではないでしょうか。必ずしもうまいイラストが人気が出るというわけでもなく、逆にお題と全然似てないイラストが出てくるのも味があって楽しい限りですね。
日々色々な投稿がされているから見てるだけでも楽しいですが、イラストが描けない人でも楽しめる仕組みがさらにあります。イラストのお題自体を投稿できるのです。8文字までの言葉だと何でもいいんですが、これまたMiiverseにすぐ投稿されるので覚悟の上でいろいろ思いついた言葉を書いてみるのも一興でしょう。
自分は「いわたしゃちょう」のお題を出してみましたが、すでに「ちょくせつ！」というお題が投稿されてて感服しました。あといつの間にかまみりんが「もとカレ（カノ）」とお題を投稿してやがったので、なんか負けてられない気が。こうなったら「ワルイージ」で誰か描いてくれないかなぁ（気弱）。
ただのパーティゲームかなぁ、と思って手を出さないのはもったいないです。むしろ一人でもコツコツ遊べるし、ネットを通じてみんなの投稿を楽しめますので、WiiUを持ってる人は、ミーバースケッチだけのために買ってもいいんじゃないか、と本気で思ってるくらいです。
今まであまり稼動してなかった我が家のWiiUですが、これからは毎日のように電源をつけてフル稼働させることになりそうで、初めて「本体買ってよかった！」と思える作品に出会えて嬉しい限りです。
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