ジャンルを一言で言うとギャンブルものです。昔のカイジは凄く面白かったのに、最近は盛り上がらないなぁとか思ってるような人は是非飛びついてみてください。これがデビュー作とは信じがたい面白さが待ち受けてますので。
さいわいウェブで試し読みも出来ますし、雰囲気が気に入ったのならそのまま単行本を全て購入してもいいんじゃないでしょうか。週刊ヤングジャンプ誌ではガンツやライアーゲームの方が有名だと思いますが、個人的にはこちらの方が今一番熱い、目が離せない漫画だと思っています。
先ほどギャンブルものと説明はしましたが、既存のギャンブルものとは大きく異なる点があります。普通はゲームが終われば、ルールに従いそこでひとまず終わり、という安心感があるかと思いますが、嘘喰いの場合はそうなるとは限りません。
作品のテーマとして暴力という要素が深く関わってきていて、たとえゲームで勝ったとしてもそれを無理やり暴力で無かったことにしてしまうという危険もあるのです。それゆえに、ゲームがひとまず終わったからと言っても緊張感が途絶えません。
この作品の魅力は色々あると思います。独特の迫力有る絵柄、特徴のあるキャラ達、異質な雰囲気、などなど。しかし一番の魅力は先の読めないスピーディな展開ではないでしょうか。このあたりについてはリアルタイムに雑誌で連載を追ってる読者の方々なら、十二分に味わっていると思います。まさかあんな展開になるとは、と。こんなに毎週先の展開が読めずに驚きに満ちているのに、そのくせ後から読み返してみたら伏線が張られていて感心しました。読者をあれだけ翻弄しておきながら、全部計算だったのか、と。
我々は見たいだけ。本物の知と暴が入り乱れる闘いを。脳漿沸き立つ勝負を。だから我々は嘘喰いを読むしかない。
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