まみりんがこそこそとやってくると、ぼそっと言うのです。
「できちゃったみたい」
いつになく神妙な表情です。なんとなく予想はつくのですが、敢えてはっきり言いません。
「なにが?」
「なにがって……わたしの口から言わせる気?」
「おでんとか?」
「今は夏だよさ。もう、分かってるくせに……」
「なにを?」
「だから、できちゃった、って」
「赤ちゃんとか?」
「そう」
「へ〜」
「驚かないんだ」
「で、誰が赤ちゃんできたの?」
そう言うとまみりんはちぇっと悔しがるのでした。
「えー、なんでわたしじゃないって分かるの?」
「そりゃ分かるっての。今は使ってないはてなダイアリーがもったいないから、チョメチョメした日はカテゴリで黒い星マークをつけてるんだけど、この前ためしに星をクリックしてみたらあまりの記事の少なさに愕然として『あれ、俺が知らないだけで今年って実はまだ2月だったりしちゃう?』って思うくらいだったってのに。黒星じゃなくて白星にしておけば結果も変わったんだろうかって状態でまみりんが妊娠できるわけないじゃん。宇宙人にでもさらわれないと無理じゃん。まぁ、勘かな?」
「むー、つまんなーい」
「で、誰が妊娠したの?」
「妹」
「へー、お相手は?」
「ピロピロ」
「ピロ?……ああ、ヒロシ君。じゃあ、遂に結婚するの?」
「だから今度のお盆にお父さんがやってきて、ロレックス渡すらしいよ」
「思うんだけど、ロレックスってまみりん家の何かの儀式?」
そんな訳でまみりんは今、実家に帰ってます。俺も仕事じゃなければ、是非ともその現場を見たかったのですが、残念無念。
というわけで家族が増えそうです。義理の弟が。
コメント
タイトルと、話の展開から、
嶽花さんと同じく「誰の?」と思ったぼくは、すっかりこのブログの読者。
やっぱりウチのサイト的には
子供が生まれたらいけないですよね。
万が一生まれたら、まみりんが二人になるようなものですし。