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PS2

SIREN2

発売から一年以上たって、すでに廉価版も発売されてる今日この頃ですが、遅ればせながら感想を書いてみます。
前作(感想)が驚異的な難易度だったので半ば怒りながらプレイした人もいたんじゃないかと思いますが(例:俺)、今回は難易度変更が任意に可能で、イージーとノーマルだけじゃなく、前作のデータさえあればハードも最初から選べます。マップも見やすく自分の位置が分かるようになったり、クリア条件が不可能な場合は出現しなかったり(前作はこのせいでクリアできない第二条件を試すはめになったりしました)、敵の武器を拾って使えるようになったり、とかなり快適にプレイしやすく進化しています。
ところがユーザーフレンドリーになったのに前作からのユーザーには不評だったりして不思議ですね。人は不自由さを失って初めて気づくこともあるのかもしれません。一番多い意見は怖くなくなった、といったところでしょう。前作のような生活に密接した空間でなくなったり、舞台が狭くなく逃げやすくなっていたり(このあたりはバイオ1から2になった時を思い出しました)、武器を奪えるせいで追い詰められる恐怖感が減ったり、鳴り物入りで出てきた割には闇人が特に怖くも強くもなかったり、といった心当たりがありますが、総じて言えば、映画のエイリアンが続編ではアクション大作になったような印象、といえば分かっていただけるでしょうか。
ゲームとしての出来はかなり良く、数多のホラーゲームの中でも随一といってもいいのですが、いかんせんあの前作に比べると恐怖という点では劣ります。まぁ十分怖い気もしますが、いかんせん俺は前作になれすぎたのかも。
とはいえ、ストーリー的には相変わらずマニアックで面白かったです。意図的にストーリーに空白が設けられてるような作りなので、いろいろ空想したり妄想したりするのが楽しくて仕方がなく、そうして色々考えているといつしか奇妙な矛盾が生じてきて、それはあたかもシャツのボタンをはめていったら、いつの間にか一つずつずれていて、一番下のボタンをとめていたつもりが気がつくと一番上のボタンをとめていて、ハッとしてしまうかのような。
そういった奥深く謎だらけなストーリー補完してくれるサブテキストとも言える書籍がこのたび発売されました。
少しでも興味があるのなら、この本だけでも買っておくべきです。前作のマニアクス本も再販されずにレア物と化してますから。ゲームはいつでも買えるけど、書籍はそうとも限らないですから。
中身ですけれど、前回と同じ編集の方々が作られたのも納得な、相変わらず濃い作りです。絞ったら何かが零れ出てきそうなくらい、とにかくギッシリ詰まってます。
もしゲームのSIRENにこれから手を出すのであれば、敢えて2からはじめてみて、クリア後に1をプレイしてもいいかもしれません。ストーリー的には少しつながりがあるものの、独立した作りになってますので、問題ないでしょう。むしろ難易度的な意味で、2でなれて1に備えるのが無難かもしれません。

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