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映画

ペンギンハイウェイ

映画『ペンギン・ハイウェイ』公式サイト
原作小説(感想)の独特なゆるい雰囲気が好きで、映画版は知人が5回も映画館に見に行くくらいだったので、これは出来が相当いいんだろうなと期待して劇場へ行き、期待以上の出来栄えに満足しました。個人的には『君の名は。』や『シンゴジラ』級のインパクトです。
予告編も特にネタバレ要素はなく、未見の人が興味を持たれるのに効果的な内容となっているかと思います。この映像で興味をもたれたら、劇場へ向かっても期待を裏切られることは無いと思います。


ほんとうは土曜日の映画の日に見ようと思ったんですが、悲しいことに上映本数がぐっと減ってて息子のお迎えの都合上ムリだったため、仕方ないから金曜の夜中に息子を寝かしつけてから観にいったんですが、結果的に8月31日という夏休み最後の日を、この素晴らしい映画で締めくくることが出来たのは僥倖でした。


夏の思い出になる、爽やかで素敵な映画だと思います。


原作を数年前に読んだまま時間がたってたので、これが実は優れたジュブナイルSFだということすら忘れてたおかげで、日常から非日常へ遷移するあのシーンを映像で見た時はおおっ!と感動しました。SFと言っても身構える必要はなく、センス・オブ・ワンダーな部分をうまく抽出していて、鑑賞しやすくなっています。
下手すると複雑な話になりそうなのに、現代的な分かりやすい『惑星ソラリス』とでもいうべき娯楽作品としてまとめ上げてる手腕が素晴らしかったのですが、実は脚本が『サマータイムマシンブルース』(感想)の方と知って納得しました。パンフレットのインタビューを見たところ、何度も原作を読み込まれており、解釈についていろいろと詰めていった結果が形になったと感じます。
この作品を語る上で、もはやおねショタという要素は避けて通れないと思うんですが、おねショタかと言われれば確かにおねショタだったんですが、そういう言葉や性癖を知らない人が見たら、全くそうは感じられないくらいに、嫌悪感を覚えるようなあざとさや猥雑さは無く、作品の空気感や素晴らしさが詰まってて、本当によい映画でした。迂闊なことを言うとネタバレになるから、みんなおねショタという言葉で釣ろうとしてるような気さえしてます(共犯者の笑み)。
とか書いてる自分は、皆が言うほどおねショタではないとも思いました。とはいえ自分は『ゼノブレイド2』の主人公たちを見て「夏はおねショタ本が増えそうだな!」とか「性癖のデパートや!」とか思ってるくらい心が汚れてる自覚はありますので、話半分に捉えていただければと存じる所存でございます。
あとあまり書きたくなかったんですが、一部で性的消費と騒いでる人が居ますけれど、未見の人に説明すると、この作品を性的消費といってる人の一連の発言って「ヴィーナス像は女性蔑視で性的消費だけど、ダンテ像の股間は素晴らしいよね」って感じで、この手の発言する界隈での典型的なダブルスタンダードだから、真に受けずに実際鑑賞して判断してほしいと願います。そういう悪目立ちしてる意見を真に受けて、実際にこの名作を見ようとしないのは実にもったいないです。この件についてはもはや作品そのものから離れた内容になりますし、不愉快な言及もしますので、クリックしないと読めないようにしておきます。

ちょっと作品に関係ない文句が続きましたが、気を取り直して自分が良かったと思う要点をまとめてみますかね。
・ペンギンがかわいい
・アオヤマ君の背伸びしてる感じがかわいい
・お姉さんがステキ
・アオヤマ君とお姉さんの間に、恋愛とは違った信頼関係のようなものが感じられる
・大人が子供の気持ちを踏みにじらず、優しく見守ってくれる
・実はかなりハードなSFなんだけど、そう感じさせずに自然と見れる
・それでいて考察しようとすると歯ごたえが出てくる作り
・エウレカ……への流れの素晴らしさ
・パンフレットにアオヤマ君のノートが載ってるよ!
・え、あれって釘宮ショタだったの?!
・え、ペンギンってあの人が声優だったの?!
他の方の一連のツイートで、印象に残ったものを紹介します。鑑賞後に見たほうがいいものもあるため、クリックしないと見れないようにしています。

小説版を久々に読み直しましたが、映画版では時間の尺の都合上削られたシーンもあったりするので、どちらから先に鑑賞しても楽しめるのではないかと思いました。特にラストシーンは小説版と映画版では演出に違いがあり、どちらも良さがあるのですが、映画版で付け加えられたシーンが実に効果的で、映画版の方が個人的には好きですね。ぜひみなさんも見比べて、感じ入って欲しいと思います。
本当にいい映画なので、できれば夏の間に映画館で見てほしいですね。もしくは毎年夏になったらテレビで放映されてくれれば望ましいのですけれど。夏休みが始まったばかりのころ、これからどう過ごそうかとワクワクしている子どもたちに見て欲しいな、と思います。

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