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ニンテンドー3DS

真・女神転生IV

購入した直後はたいへん楽しく遊んでいたんですが、クリアする頃には色々不満が出てきて、しばらくたってもその不満が消える様子もないので、だいぶ経ってしまいましたがクリア後の感想を書きます。なお自分はシリーズでいうと女神転生1、2、真女神転生1、2、3、SJをプレイ済み(分かりにくいので敢えてローマ字表記はやめてます)なので、古参ユーザとしての意見と思ってください。ネタばれというほど突っ込んだ内容は書いてませんが、以下の文章はクリア後に見たほうがいいでしょう。


システム面はかなり快適で、特にロードやセーブが速いのは驚きました。このおかげでかなり気軽にプレイできます。ただ、メニュー類で一部洗練されてない部分はあるかな、と感じました(アナログキーが使えなくなるシーンがあったり、セーブ中にHOME押せたりしてデータ破損する、など)。
立ち絵やアニメの導入に関しては、そんな反対ではないです。今までのメガテンからイメージが損なわれるとかいう気持ちもなくはないのですが、新規ユーザを取り込むという事をするのは悪いことではないと思いますし。今回は個人的にはまぁ許容範囲かな、と。そんな萌えとかいうレベルでもないですし。
問題はゲスト悪魔のイラストの方ですね。色々な方が言われてると思いますが、本当に酷かったです。世界観をぶち壊しにきてるだけでなく、純粋に絵的に酷いのが最悪です。特にラスト間際のデザインの酷さはトラウマ級です。かつてこんなにラスボスが酷いデザインと思ったことは多分無いと思います。それくらい酷い。
イラストレーターが悪いというよりも、戦犯は山井一千という人みたいな気がします。新しい風も必要かもしれませんが、単純に自分の趣味で押し切って、周りに反対できる立場の人が居なくてそのまま通した結果がこのザマなんでしょうか。今後はこの人が関わってたら、たとえメガテンシリーズ新作であっても、初日には買わずにしばらく様子見して買おうと思うくらい、この人に対して不信感しかありません。
会社がいろいろヤバすぎという事もあったのかもしれませんが、なんで金子一馬氏にしてくれなかったんでしょうか。とはいえ、金子一馬氏のイラストも今の時代となっては正直微妙でした。金子一馬氏のイラストをシリーズで流用するのも今に始まったことではありませんが、全体的にぼやけたJPG画像みたいな感じになってて、魅力が半減されてたようにも思えました。20年近く前のイラストをそのまま使うのは……って感じですので、デザインはそこまで変えなくてもいいので、今風に書き直したり、画質をよくしたりしてほしかったところです。といってもゲスト悪魔に比べたら世界観にあってるので、ほんと金子一馬氏で統一してほしかったです。
ゲームバランスも雑に感じました。シナリオ初期が難しくて、後半になると楽勝になってくる、ってなんかドラクエ2とかの真逆すぎなんですが。メガテン信者なので最初は「敵が本気で殺しに来る、スゲー!」と喜んでましたが、単純にゲームバランス担当の方が不在になって、雑な作りになっただけに思えてきました。
プレスターンバトルも最初はいいと思ったのですが、けっきょく先手を取れるかどうかで決まってしまうような部分が多くて、意外と大雑把かな、と。敵シルエットに正面から突っ込んでも先制される事が多く、そのため適切に武器をあてて先制しないといけないので、正直面倒でした。低レベルの敵を避けることも出来ますが、武器を振らないといけないから面倒すぎます。
とはいえ、戦闘はなんだかんだで他作品に比べると面白かったです。全体的にスピーディで操作しやすいですし、仲魔のスキルを考えてボスに挑むのは歯ごたえがありました。従来よりボスにかかる時間が少なめなのも好印象ですね。シナリオ進行と共に、どんどん仲魔がかわって戦法が変わっていくのはメガテンならではですね。
合体周りのシステムは素直に感心しました。かなり遊びやすくなっていて、メガテンが初めての人でも扱いやすいでしょう。条件検索による合体システム、そしてスキルをランダムではなく手動で選べることもあって、目的とする仲魔をスピーディに作ることができて快適です。その代わりなのか御霊が実質的に居なくなってますし、スキル継承が楽になるから似たようなスキルでかためがちになるという弊害もありますが……
ストーリー的にはまぁいつも通りプラスちょっといつもと違う、くらいの感じでしょうか。驚きはそんなになく、あっても序盤の舞台が繋がる辺りくらいでしょうか。先の予想がしやすい気がするので、真女神転生3は本当に凄い作品だったのだな、と思い知らされました。
マップ周りはもう少しどうにかして欲しかったです。東京に住んでても迷う人が多いんではないでしょうか。目的地にマークをつけるとかしてくれても良かったと思います。ダンジョンマップはそんな複雑でもないのに、地上マップが意外と複雑ってどうなんでしょうか。迷ってる時間が多くなって、ストレスになりました。
あとニュートラルルート限定ですが、終盤のイベント達成する条件がかなり分かりづらくて困りました。あとでスタッフインタビューを見たら、あれはわざとやったと書いてましたが、個人的にはわざとやったとしてもプレイヤーがストレスに思う時点で失敗だと思います。難しくてもそこを乗り越えた後に納得がいくようなものなら別にいいんですが、「なんだよそれ」と言わせるようなものはいただけないですね。調整不足を「意図的」という言葉で濁さないでいただきたい。
攻略サイトとか見ないでやってたので、そのイベントのクリア条件に気づくのに時間がかかってしまい、無駄にレベルだけ上がってしまって、終盤は一度も死なずにクリアしてしまいました。いつもはレベル70すらいかないでラスボス行ってたのに、本作はレベル90超えてシヴァまで作ってしまったから、苦戦する理由が無いです。これで確信したんですが、やはり自分には初回はレベルギリギリでキツイ戦いするくらいが向いてるようです。初見のボスに楽勝とかつまらない以外の何者でもないし、そんなんだったらボス戦省略されても変わりませんし。
なんか悪口がかなり多くなってますが、一番酷い点がまだ残ってます。拝金主義としか言いようのないDLCの存在です。どう見ても完成品を切り売りして、小銭を儲けようとしているようにしか思えません。そう思う根拠ですが、DLCのボスは全部攻略本に掲載されてるからです。マスターアップ後になんとか時間をかけて作った、という感じが全くしません。
DLCボスを一つだけ買ってみましたが、350円も出して10分くらいであっさりクリアして、特に感慨もなく呆れました。特に新規絵みたいなものもないし、少しだけストーリーを補完してるといえなくもないんですが、それでもこの値段でこの内容って酷すぎます。しかもDLC買わないと悪魔全書が完成しないらしいですし、会社がヤバいせいもあるかもしれませんが、印象は最悪です。
たぶんクリア前に感想かいてたら、かなり違った内容になってたとは思うんですが、今となっては残念なことに悪い印象が強すぎて、こんな文章になってしまってファンとしても落胆するしかないです。本当にSJと同じスタッフが作ったんだろうか、って思ってしまいます。
とはいえ、ゲームとしてそこまで破綻してるとか、未完成品とか、シリーズの先がなくなってしまった、とまで言う気は全くないです。決して名作ではありませんが、粗の多い佳作、といった印象ですね。真女神転生3が偉大すぎた、という面もあるかしれませんが、純粋に質が落ちてる気がします。この際、真女神転生3をシステム的に不便な点だけ改修して、アニメとか無くていいから3DSにベタ移植して欲しいところです。
そういうわけで、メガテンを未プレイの新規ユーザが遊ぶと、感想も変わってくるのかもしれないですね。回顧主義に浸りたいわけではないですが、昔を知ってるだけに純粋に品質の低下が目に付いたのかもしれません。ただ、今後もメガテンシリーズが続いたとしても、やはり購入する大部分は自分達のような古参ユーザといったマニアックな人間が多いと思うので、もう少し色々な点で気を遣ってほしいと感じました。なんだかんだでこのシリーズは好きなので、もう少し夢を見させて欲しいです。

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