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PS2

雨格子の館

プレイヤーに推理してもらう、という部分に重点を置いた推理アドベンチャーで、なかなかの力作だったと思いましたが、残念ながら至高の名作という高みにまでは至ってなかったと感じました。とはいえ、雨で陸の孤島と貸した現場、奇妙ないわれのある館(もちろん見取り図つき)、キャラのたった登場人物たち、見立て連続殺人、と聞いて雰囲気が好きな人は買って問題ないでしょう。既読スキップもかなり高速ですし、ロード時間なども殆ど気にならないレベルです。
推理アドベンチャーでありがちなのが、とにかくコマンドを総当りで試していけば何も考えてなくてもいつかはクリアできる、というシステム的な欠点だと思います。本作ではコマンドを試す回数に制限があるため、そういった安易なクリア手段が使えないため、ほどよい緊張感があるかと思います。しかし最初は事件の概要すら見えてない状況ですから、限られたコマンドを時間の許す限り仕方なく一つずつ総当りしていき、手がかりを掴んでいくといった感じになりがちです。ここは残念。
ユニークだったのが、『かまいたちの夜』等とは違い、殺人事件を未然に防ぐことが可能である点です。誰がどのように殺されるか推理できれば、対象者を説得したり殺人用の道具を隠したりすることで犠牲者となる人を救うことができます。全員を救って迎える最終日は妙に嬉しかったりしましたが、それゆえ緊張感が無くなったのも否めません。『かまいたちの夜』で感じた無差別殺戮に対する恐怖といったものはありませんから、そういうのを期待してると肩透かしかもしれません*1
今までのゲームでよくあるのが、プレイヤー自体が推理できてないのに、結局はゲームを遊んでて出現した選択肢によって真相がプレイヤーに割れてしまう、という点ですけれど、この点も本作ではかなり軽減されてると思います。完全に成功したとはいえないかもしれませんが、アリバイ表などもきちんと加工してないといけなかったりする点もあり、既存の作品よりは成功してる方だと感じました。
肝心のストーリーやトリックなどですが、トリック的には今まで見たこともないようなトリックが使われていたというわけではないので(今の時代にもはやそういうトリックは殆ど出てくる余地がない気もしています)、あまり期待しすぎないくらいがいいかもしれません。ストーリーに関しては、犯人の動機やそれにまつわる事実、帽子屋という謎のシナリオライターの存在、推理マニアむけの凝ったネタふりといった点で、かなり満足しています。
残念だったのが、結局のところボリューム的にはそこまで多くはないという点です。雑誌のインタビューか何かで、犯人を挙げただけではゲームの全貌は見えてこないみたいなことをちらっと見た気がするんですが、そんなことはなかったです。クリア後にちょっとしたクイズを楽しめるって程度でしょうか。でも例のおまけシナリオはかなり面白かったので、プレイするなら是非アレを三個集めて最後まで見て欲しいですね。
過去のフォグの作品をプレイした人むけに言うとすれば、残念ながらあの名作『ミッシングパーツ』を超えたという気はしませんでした。余談ですが、今度廉価版が出るようなので未プレイの方はこの機会にぜひプレイしてみてください。
なんだかんだ書いてきましたが、かなりの意欲作だと思います。今後もアドベンチャー方面で力作を作っていただけるのを期待しています。

  • 注1 : とはいえ4日目の夜の見張りの時の例のシーンは緊張しましたが。

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