はじめに
SOFTBANK光でゴールデンタイムに遅くなる事象が、光BBユニットで改善できました。IPv6利用による恩恵です。格ゲーなどで特定の時間になったら遅くなるのに悩んでる方は、ネット対戦でラグい時にチェックすべき点を試してもダメだったら、導入する価値があるかと思います。
もし技術的な詳しいことを知りたい場合はこちらの記事を読まれたほうが有用とは思いますが、まずは当記事で概要だけ把握して、前述の記事を読まれたほうが頭に入りやすいかもしれません。
SOFTBANK光ではない場合のIPv6は、プロバイダにより対応可否が違ってきますので、他社の場合は当記事よりもこちらの記事を読んだほうがいいかと思います。
SOFTBANK光についての結論から言うと「自前のルータではなく光BBユニット使おう」に尽きますので、心当たりのある人は当記事を読まずすぐ試してみてはどうでしょうか。
以下に、自分のSOFTBANK光での状況・失敗例を書いていきます。
筆者の経験談
SOFTBANK光のIPV6なら光BBユニットをレンタルしましょう
自分の場合、フレッツ光(ヤフーBB)からSOFTBANK光に乗り換えたところ、2年ちかく意識してなかったんですが、実はゴールデンタイムに遅くなってたみたいです。特に夜9時すぎるとガクンと落ちて、ふだん70Mbpsなのが3Mbpsくらいになってしまい、回線速度を要求されるサービスの場合、影響が出てたようです。ようですと書いてるくらいなので、最近まで全然気付いてませんでした。
2年前はフレッツ光でSo-netだったんですが、あまりにも遅かったり、Twitchがまともに閲覧できなかったり、サポートがダメだったり、とあまりにも酷すぎたのでヤフーBBに乗り換えたら、ゴールデンタイムでも50Mbps以上必ず出ているような状態だったんで満足してそれから特に速度計測していなかったんですけれど、あれから2年もたって人が増えて、時間帯によっては混雑してきたのかもしれません。
SOFTBANK光が遅いと思ったら、まずは光BBユニットを使ってみたほうがいいです。光BBユニットはWiFiがあまりよろしくないという噂があったので自前のNECルーターを使ってたんですが、その時の店員の説明がよろしくなくて、色々と誤解していました。
契約する当時、自分のルーターあるけど使えなくなるのかと質問したら、一度だけ光BBユニットに繋げて、疎通できたら光BBユニットは使わなくていいです、と言われてしまいました。そのあと自前ルーターに変えればいいとの事でしたが、今思えば光BBユニットの利点などは一切説明されてなかったですね。世間の評判を鵜呑みにして2年近く光BBユニットを使わない日々が続いてたんですが、それが誤りでした。
光回線が遅い主な理由は、フレッツ網とISPの接続部分が混み合ってるからです。このあたりの事情はすぐには改善されないみたいで、利用者が増えるとめっちゃ混み合うことになります。
IPv4(PPPoOE)という従来の接続だと上記のような混雑がありますが、IPv6[A]厳密に言うとIPv6もPPPoE形式が存在しますが、当記事でIPv6と記載してたらIPoEと思ってください。という接続方法だと混雑しません。ただしIPv6はゲーム機だとXboxOneくらいしか対応してないので、従来の対戦ゲームが一切遊べなくなります(ポートとか開けても意味がなくなります)。
IPv6オンリーだと現状は使い物にならないので、IPv4用のデータをIPv6回線で使えるようにして、どちらの方式でも通信できるような方式にしてしまうという手法があります。こうすれば、空いてるので混雑もないし、従来のネット対戦ゲームもほぼ遊べるわけです。
この方式がサービスによって名称がまちまちですが、SOFTBANK光の場合は「IPv6 IPoE + IPv4(IPv6高速ハイブリッド)」と呼ばれてます。この手の方式を利用するには他社の場合は対応ルータを自前で用意しないといけないんですが、SOFTBANK光の場合は光BBユニットだけでできます。というか、必ずレンタルしないとIPv6使えません。
そういうわけでSOFTBANK光の本当の速さを実感するには、結局光BBユニットを借りないと意味がないので、月額は結局のところ他社同様になります。しかし人によってはその差額を払う分だけの効果は見込めると思います。
SOFTBANK光では、光BBユニット、Wi-Fiマルチパック(これがないと光BBユニットでWiFiが使えません)、ホワイト光電話の3つが必須オプションになってそれぞれ個別に申し込むと合計2千円近くになるものの、まとめると「オプションパック月額利用料」という名前で月500円になるので、個人的には許容範囲の値段だと感じてますね。
光BBユニットのWiFi使用オプションが月額で上乗せされてると思い込んでたので、こちらの記事を見ながらバッファローのルータを導入しようかとも思ってましたが、光BBユニット借りる500円内にWiFi使用量も含まれてるので、よほど困らない限りは光BBユニットのみで良い気がしてます。
いろいろと分かってしまえば、SOFTBANK光は一般向けにオススメできると感じます。何と言っても光BBユニットをつなげるだけで、IPv6高速ハイブリッドを簡単に使えてしまう点は、人によっては大きいと思います。他社サービスだと自前でIPv6対応ルータ用意したり、設定したりで大変なようですし。
OCNの場合
参考までにOCNで手動で設定された方のツイートを貼っておきます。見ただけでお腹いっぱいになったので、こんな苦労するくらいなら、もうSOFTBANK光でいいかも……て思ってしまった自分は根性なしなんでしょうか。とはいえ他社サービスでも人によってはすんなり設定できてるケースも散見してますので、あくまで一例と思ったほうが無難そうですね。
光BBユニットのポート開放
光BBユニットだとIPv6という方式も使える、という点は契約時に全く説明がなかったので、自前のNECルーターを二年近く遅いまま使い続けてしまいました。このあたりを公式サイトでももう少し書いておいたほうが顧客に分かりやすいと思うんですが、それがないせいでサポートに遅いとクレームが殺到してる気がするんですけどね……
今まで使ってたNECルータをやめて、光BBユニットを接続してからIPv6高速ハイブリッドになった状態で、BNR スピードテストで測定したところ、劇的に速くなったわけではないんですが、ゴールデンタイムでも安定して50〜80Mbps出るようになりました。
ただ計測サイトによって結果がかなり違うんですよね。Speedtest.net by Ooklaだと最高680Mbpsも出たので、なんでこんだけ差が出るか分かりませんが、良い状況になってるのは確かだと思います。
ためしにウルトラストリートファイター2でネット対戦しましたが、特に問題なく今まで通り遊べました。光BBユニットでポート開放を設定したところ、PS3やPS4の従来の対戦ゲームも特に問題なく通信できてます。
この記事を執筆した当時(2017年ぐらい)だと最新のバージョンの光BBユニットはE-WMTA2.3で、WiFiで5GHzも設定できるのでIEEE802.11ac使えますし、我が家の場合は特に速度・複数接続でも不都合ありませんでした。iPhoneやiPadやニンテンドースイッチは5GHzつかって、3DSなどは2.4Ghzつかって、残りは全部有線LAN接続しています(ハブを繋いで7台を接続しています)。
意外と普通に使えた光BBユニットなんですが、細かい文句をいうのであれば、同じポートで複数のゲーム機で開放したい場合は同時に設定できない点ですね。具体的にいうと、PS3とPS4でTCPの443を使ってるので、普段はPS3の設定を無効にしてます。本格的に困ったらPS3使うときだけ有効に切り替えようと思ってますが、UPnP有効にしておけばそもそもポート開けてなくても実は大丈夫なのでは、という気がしないでもないです(未検証)。
E-WMTA2.4の注意点
光BBユニットですが、2023年現在だとE-WMTA2.4という機種がでています。こちらの方が性能がよいので、古かったらサポートに連絡して2.4に変えてもらいましょう。
幾つか困ったことがあるので、ポイントだけ羅列します。
・少し大きいので設置場所には注意
・佐川の集荷、電話番号なしでもいいが、Webだと必要になるので要注意。
・MACアドレスは大文字にすること
・コンボボックス類が空なら他端末・ブラウザで試しましょう(自分の場合、エッジかクロームならOKでした)
・設定初期化(リセットボタン10秒)だとネット設定が出荷状態(自宅に届いた状態)に戻るので、ネット自体は接続できる。WiFiのSSIDなどを変更してたら手動で変更しなおすこと。
IPv6も色々あります
SOFTBANK光に限らず、IPv6対応しているサービスであれば、導入を検討する価値はあると思います。
SOFTBANK光以外を使う場合の注意点ですが、IPv6は形式が複数あって(DS-Lite、MAP-Eなど)、サービス名も色々あるので、自前でIPv6ルーターを買う場合、プロバイダーによって使えるものをきちんと選別する必要があります。よっていきなりルーターを買うのはやめて、まずは自分の環境で選べるサービスを見極めてからにしましょう。
前述したこちらの記事やこちらの記事などが参考になるかもしれません。
IPv6にならない場合(FireFox)
あまり参考にならないかもしれませんが、個人的な失敗談も備忘として書いておきます。
光BBユニット繋いでIPv6確認ページを見ても、IPv4扱いになってました。
Windows7でipconfigコマンド試したら、IPv4扱いになったままで、IPv6のところが未設定のままです。明らかにおかしい。そう思って光BBユニットの設定画面見たら、IPv6が無効になってました。こんな状態で出荷してくるとは、なんという罠……
光BBユニットのトップページ
↓
IPv6の設定
↓
ラジオボタンを有効にして、設定を保存
これでいけると思ったんですが、それでもIPv4接続のままになってます。しかしながらipconfigで確認したら、今度はIpv6周りのアドレスが振られてるんですよね。DNSサーバも自動で出力された値をメモして、各ゲーム機に設定してて、ここらは間違ってないように思えます。というかDNSサーバ間違えてたら接続できないだろうから、ここはあってるだろうと思えます。
切り分けのためにこちらのページでも確認したら「DNSが悪い」メッセージが出ました。意味が分からずSOFTBANKサポートに電話したら、「通常一週間かかります」とのこと。
ホントかなー?と怪しみつつも一週間待ちましたが、やはり結果は変わらず。そもそも本当に一週間待つのが必須なのであれば、世のウェブサイトに必ず記載があってもよさそうなものなんですが、ほとんど見かけませんでした。
かなり悩んだんですが、原因はFirefoxの設定でIPv6ルックアップを無効にしてたからでした。
URL欄に about:config
↓
network.dns.disableIPv6
↓
trueになってるとIPv4にしかならないので、falseに変更
これでIPv6接続と判定されるようになりました。
まとめ
特に劇的な速度になったわけではないんですが(でも計測サイトによっては文字通り桁違いの速さになってます)、今まで通りゴールデンタイムでも速度が維持できてるので満足しています。
脚注
↑A | 厳密に言うとIPv6もPPPoE形式が存在しますが、当記事でIPv6と記載してたらIPoEと思ってください。 |
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