闘劇予選日記 その6

そして、翌日。あれから明け方までだらだら遊んでて昼過ぎまで寝てる我々の元に、二人の戦士がやってきました。
魔神と書いてマシーンという異名を持つ(俺が今つけました)モコモコフ大人(ターレン)ことモコっち、そして20歳と名乗るだけで相手を驚かせることのできる男、バッカス(ちなみに酒には弱いらしい)。
そうです、九州勢 VS はじめさん、という構図でカタンを始めようというわけです。傍目から見てると卑怯極まり無さそうですが、そうでもありません。カタンにもいろいろセオリーがあるようなのですが、俺が知ってるカタンのコツと言えば、「死ね」と入力はできないけど「死 ね」と間にスペースを入れれば発言できるのでPA可能だ!とかそんなレベルなので(しかもPC版やん!)、これで丁度いいのです。レシオ的に見たら、嶽花1、モコ1、バッカス2、はじめ4、といった感じでしょう。足し算は丁度あってますのでノープロブレムなのです。
さっそくゲーム開始。最初にジャンケンして配置を決めるのですが、このときからすで「もしバッカス君がはじめさんの港建設を阻もうと真っ向勝負するのなら、俺がこことここに配置するから幾らでも港経由でどんな資産でも作れる予定だから、どうよその辺?」といった具合に、カードも引いてない内から交渉は始まっているのでした。
ゲーム序盤から「嶽花さん、羊2個上げるんで、土と木を貰えませんか?」とバッカス君に言われたので、「なんなら羊一個で土と木を2セットあげるから。その代わり、分かってるよね……?」「ええ、もちろん!」と快く交渉に応じ、速攻でバッカス君に道を作ってもらってはじめさんの港進出を阻止したり、とヴァリアブルコンビネーション炸裂です。モコっちはほっといてもきっちり冷静に自分の作業をこなしているので問題ありません。ここまでゲームを順調に進めていつつも、慎重に事は進めるべきだと思って二人に言っておきました。
「俺の中での最優先事項は、はじめさんに勝たせないことだ。だから、俺ら3人の誰かが勝てばいいと思っている。その上で俺が勝てたら嬉しいけれど、それは二の次。つまり、何がいいたいかと言うと……」
「ああ、なるほど。桃鉄でゴングさんとノモトさんが共食いして家族風呂さんが勝っちゃう、みたいな展開はやめようよ、と言うわけですか」
「良く分かってるじゃないか、バッカス君」
悪代官と越後屋になったような気分。モコっちは無言で頷いて了承しています。うむ、いい塩梅だ。
ここではじめさんが勝てば日記的には面白かったのでしょう。しかし、サードとかでは「勝敗よりも楽しんでやりたい」とヌルいことを言ってる俺が、今回ばかりは徹底していました。その結果、見事にバッカス君の勝ち。九州勢の勝利です。はじめさんも渋い顔をしています。しかし、これだけ無茶な戦いを強いられているのに文句を言わないあたり、兵(つわもの)です。
そして更に二回目のプレイ。更なる勝利を確実なものにするために、俺は新たな戦法を編み出しました。名前をつけるのなら、そう、ノーガード戦法。自分の手札を全て全員に晒してのプレイです。もはや自分が勝つことは放棄し、残りの二人が俺を利用しやすいようにしました。これは一種のコンビ打ちというやつか?!(多分違う)
ここまでしたんで、次も九州勢が勝ちました。モコっち、余裕の頷きを見せております。よくやった。そしてはじめさんの方をみやると、落胆した顔で「これは……百回やったら百回負ける勝負だ……」と呟きました。やった、やりました、遂に言わしめました! 3人がかりで1人を潰しにかかったかいがありました! しかしこのあと、はじめさんはこう呟いたのです。
「しかし、これはこれで新鮮でいいかもしれない」
だめだ、この人、本物だよ! 真性だよ!
俺が心のそこから邪悪な喜びに打ち震えていると、バッカス君が「はじめさん、こんなプレイしちゃってすみません。でも、嶽花さんがどうしても勝ちたいと言うので仕方なく……」と社交辞令なのか開き直りなのか良く分からないことをはじめさんに言ってました。すると返答ははじめさんからではなく、傍で見ていたOJAさんから返ってきました。
「そりゃー昨日あんなことすれば当然ですよ」(クロスカウンター)
隣の県から一緒に遠征に来た方から、こんなこと言われてますよ、はじめさん。しかもムナカタさんからも意見が。
「敵を作るようなプレイするから、自業自得でしょ」(実はEXクロスカウンターでした)
同じ県から一緒に(以下略)。
何はともあれ、はじめさんという共通敵を前に、九州勢の絆の強さを再確認しました。めでたしめでたし。


そしてその後は6人で仲良くサターンボンバーマンをプレイ。ここだけの話、俺は「仏の嶽花」と言われてるのです。はじめさんがティラ(恐竜)を見て「あー、僕も乗り物に乗りたいなぁ」と言うので、速攻でホトケにしました。ほら、ちゃんと円盤に乗れたでしょ?(みそボン)
といった感じに無節操な殺戮を繰り返してたら、いつの間にかファンクラブが出来ていました。俺の動きに合わせて、外周の円盤に乗ってるみそボンの方々がついてきます。ファンクラブの皆様が一斉に投げつけてくる爆弾を避けながら、ふと思いました。これってグラディウスのオプションみたいだな、と。グラディウスとの最大の違いはオプションが自機を攻撃してくるところです。
何はともあれ、俺という共通敵を前に、俺以外の人々の間の絆の強さを再確認しました。めでたしめでたし。
※長くなりましたが、次回でラストです。

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