概要
残念ながら、心臓の難病である”ブルガダ症候群”であると診断を受けました。
最初にこの病名を聞かされた時、呆然としたものの、
・オレは死なないと思ってた
・何一つ投げ出すな
・怖いモノ程見続けなけりゃ戦いようがねぇだろうが!!
という言葉がよぎり、目を逸してはいけないな、と思い返して色々調べたり医師に相談してみることにしました。
1992年に認識され始めたので、比較的新しい難病とも言えるのではないでしょうか。自覚症状がない事もおおく、遺伝的に0.05~0.2%がこの症候群であり、そのうち1%程度(諸説あるので何ともいえません)が心臓の不静脈で突然死をむかえる傾向がある、とのことです。おもに30~50代の男性に多く、自覚症状がほぼ無いから健康診断で指摘されることが殆どらしいです(自分も健康診断で念のために精密検査を受けるよう言われたあと、かなり時間をかけて判明しました)。
この症候群の場合、平均して58歳で突然死を迎えるという統計結果もあるようです。ただし後述するようなリスク別の平均値なのか、中央値はいくらなのか、といった細かい情報は得られなかったので、58という数値もどう捉えるべきか悩ましいところです。
なお症候群という名前のとおり、現時点では完治することができず、対処療法的な事しかできないようです。
0.05~0.2%と言われるとかなり少なく思えますが、日本の人口をざっくり1億人とすると、仮に0.2%としても20万人、0.05%でも5万人くらい居る計算になっちゃいます。そう考えると、そうと知らずに過ごしている人も意外と多い気がしました。というか自分自身、今年の10月末に病名を知ったくらいです。
まだ検査の途中であるんですが、ある程度全貌がわかった気がしたのと、潜在的な人数の割に知名度がないと感じたので、敢えてブログに記事を書くことにしました。
なお自分の経験・ウェブ検索・病院の先生の話などを元にして書いてますので、細かいところで間違っている可能性が十分ありえます。あくまで当記事は参考程度に見られてください。気になるようでしたら是非病院の医師に相談して、より正確な知識を得ることをおすすめします。
普段の生活で注意すること
ウェブ検索で見つからなかったのですが、医師から教えてもらった注意事項は以下の2つです。
この症候群、そうと判明するまでに結構時間とお金が必要だったので(詳しくは後述します)、とりあえず自分がどうなのか分からない人の方が圧倒的に多いでしょう。
そこでいったんは下記2点を注意して、少しでもリスクを下げておくのがいいかと思います。
発熱はリスクがあるので解熱剤を常備
心臓がらみなので解熱剤の種類も重要なのかと思って医師に聞いたんですけれど、特にどれでも良いとのことでした。
・ロキソニン
・カロナール(医師の個人的な感想としては、コロナやコロナワクチンにはこっちがいいかもとの事)
コロナワクチンの接種をやめる必要はないとのことでした。ただ、発熱すると心臓停止のリスクが高まるので、熱が上がったらすぐ解熱剤を飲むようにとのことでした。
医師ではない素人の憶測ですけれど、健康だった人がコロナワクチン接種後に急死したケースって、もしかしたら本人がブルガダ症候群であると知らずに発熱して、残念な結果につながった可能性もありえるのかもしれないと感じました。自分自身、数ヶ月前まで基礎疾患あると全く思ってなかったくらいですし。心電図の異常などでしか判別できないから、死後にそうだったかを知りえない点も厄介そうです。
度を超えた満腹感は危険
「もうこれ以上は一口の食べれない!」というくらい、限界に近い満腹感は危険だそうです。
昨年まで血液検査で毎回のように脂肪関連の指摘があったので、今年は野菜を主に食べたりとダイエットして血液検査はA判定もらえる程度に改善してたんですが、そのおかげで満腹になることを避けてたから、たまたま今まで大丈夫だったのかもしれません。
残念ながらラーメン二郎にいくことは一生なさそうです。
自分の場合
健康診断での指摘
10月末くらいに健康診断をうけ、医師から「たぶん違うと思うけど……」と心電図の指摘があり、近親者に心臓が悪い人間は居ないものの、今まで失神した経験が2度ほどあったため、念のために精密検査をすることになりました。
その時の雰囲気的には「別に急いで検査しなくていいかも」といった感じでしたが、一ヶ月後に届いた健康診断結果には、心電図のところがE判定(検査が必要)となっており、いままでAとかBしか経験がなかったから、あらためて怖くなって精密検査にすぐ行きました。
日帰りの精密検査
まずは総合病院で精密検査です。健康診断時に紹介状を書いてもらう時、自宅に近い総合病院はないですかと医師から言われて検索し、いぜん肺がん疑惑があった時(実際はがんじゃなくて撮影ミスだったようです)に行ったことがある福岡市民病院でお願いすることにしました。
金曜日の朝10時過ぎについたら、実は受付が朝11時までだったようで、意外とギリギリでした。そこから早速検査することになり、10くらいの検査が終わったのが昼2時くらいだったかと思います。検査の一例としては、ランニングマシンの上で強制的に心拍数を上げて波形を見たり、といったシチュエーションが色々ある感じで、今思えば比較的気軽にうけれるレベルの検査だったかと思います(後述しますが、死亡確率がゼロではない検査もあります)。
このときの費用は1万円くらいでした。
この日の検査だと全く異常がなく、医師も「紹介状読んで心電図見た時はたぶん違うんじゃないか」と思われてたらしいですが、これらの検査だけだとまだ診断ができないので、次は1泊2日で検査入院をすることになりました。
1泊2日の検査入院
金曜日の午後から入院し、翌朝退院する、といった形での検査入院を行いました。通常は問題なければ1泊で終わるとの事でしたが、極稀にこの検査で心臓が止まってしまう人も居ると聞いたので、万が一調子が悪くて入院が長引いたときに費用の面でもリスクがあると思い、念のために医療費の限度額認定を受けている最中という体で入院しました。
検査自体は金曜夕方に1時間前後くらい、点滴でとある薬品を注入して心電図の様子をみるといった形でした。手術室とかは使わず、一般の大部屋にて機器を搬入したりして検査を行いましたので、検査入院の日取りは自分の都合で決めることができました。
その結果、普通の人だと心電図で異常が起こらないところで、自分は反応があった(波形の型とかは覚えてないです、すみません)ため”ブルガダ症候群”であると診断が下りました。
まだこの時点では検査が終わらず、次の検査入院が必要になります。心臓にカテーテルを刺したり局部麻酔が必要なので、今度は手術室の空きなどに左右されるため、いつ入院するかは相談する必要があります。そのため次回の相談日を決めて、この日は退院しました。
福岡市民病院の場合、クレジット支払いなども通常はできるのですが、土曜日に退院するとなると費用がいくらになったかの計算等がその日にできないので、2万円前後の現金を一時金と預けて退出する形となりました。この時は手持ちがなくて、相談したら1万円でもいいですよ、とのことなので1万円預けました。次回の支払いで一時金を返してもらってから、正式な支払いをすることになるので預り証みたいなものを大事に取っておきましょう。ちなみに最終的には3万円くらいの費用でした。
帰宅したらさすがに妻が心配してくるだろうと思ってたんですが「病院のベッド、白くてイヤだったでしょ~」とニヤニヤしながら言ってきたので度肝を抜かれました。小さい頃に入院した経験があり、その時雰囲気がすごく嫌だったから共有したかったという妻の表情を見つつ「悪魔みたいな顔してるよ」と言ったら「え、小悪魔みたい?」と妻がニコニコしながら言うので、このくらい前向きだったら長生きできそうだな、って思いました。
保険会社の人に相談
たまたま今年の5月くらいでかんぽ生命保険が満期になったので、健康診断うけるより早めに次の保険を契約し終えてたんですが、あまりにもタイミングよく入院することになったり、もしものときには突然死するリスクがあるとのことで、保険担当の方に率直に相談してみました。
・契約時点の申告時は、本人も全く自覚症状もなく嘘を言ってたわけではないから問題ない。
・入院に関しては契約内容的におそらく問題なくお金が支払われるので、点数のついた病院からの領収書をもらっておけばよい。
・仮に突然死を迎えた場合、家や土地を持ってるわけでもなく、隠し子や前妻がいるわけでもないので、特に問題なく妻が遺産を引きつげる。
→ただ、いざそうなった時にどこに資産があるかなど分からず妻が困るだろうから、メモを残しておくのが吉(会計士とか雇わなくてもいい)
今年の健康診断を受けて症候群であると確定したあとだと、保険に加入できなかったと思うので、今思えば不幸中の幸いだったかと思います。25年定期の契約が終わる年に発覚したので、これ以上発覚が遅くても早くてもまずかったかもしれません。
次回の2泊3日の検査入院の日取りなどの相談
普段の生活では未だに何も支障がなくて元気なのに、突然死のリスクがあるという話を妻にしたところ、次回の日取り相談のときは妻も同席することになりました。妻いわく、なんで元気なのにこれ以上検査しないといけないの、との言い分なので、行く前から揉めそうと思ってたので覚悟はできてましたが、その場では次の検査入院をするかどうかも決めれませんでした。とりあえず間をとって、夫婦でどうするか話し合った上で、1ヶ月後くらいに外来日を決めて相談するという形にしました。
とりあえず今後の流れについて質問してみたところ、下記のような内容でした。
症候群のリスクは三段階
小:手術は不要。一度も失神経験がなかったらここ。
中:手術必要。失神経験があるとここの可能性があるが、現時点では確定ではない。
大:出術必要。今までに不静脈を起こした場合はここ。
自分の場合、まだ小・中のどっちになるか微妙なので、次回の二泊三日入院でそこを検査することになります。検査は二種類あるそうですが、自分の場合は”心臓電気生理学的可変高(誤字あったらすみません)”という検査のみを実施するとの事。
だいたい1~3時間かけて、局部麻酔のうえで腰から心臓にカテーテルを通し、心臓に電気で負担をかけて不静脈関連の反応が起きやすいか確認します。
(パターンA)
反応があって、もし不静脈まで起こったら用意してた機器類で回復を試みて、次回の手術で機器(ICD)を埋め込む事になります。
(パターンB)
反応がなければ、検査はこれで終わり。今後は外来で半年に一度、心電図のチェックなどをすることになります。
この検査での死亡確率は1%未満だそうで、福岡市民病院の医師の周りでは死亡した事例を聞いたことがない、という状況です。とはいえ妻的には「なんで健康になのに死ぬリスクを冒してまで検査を?」という気持ですし、自分も正直怖いのですが、医師的には「もし機器埋め込みが必要だった場合、あとから早く対応しておけば……みたいな事になるリスクもあると言えます」との事でした。
とはいえ、このまま何もしなくても十年後も普通に生きてるかもしれないとの事。遺伝的なものらしいですが、先日他界した父は80歳すぎまで心臓の指摘など全くないままでしたので、確かにそうなのかもなぁ、と。
そう思いはするものの、いかんせん突然死するメカニズムが分かってないので治療法がなく、心臓が止まった時に備えて機器を埋め込む対処しか現時点では存在しないから、いつそうなるかは誰にも分かりません。
悩ましい……いっそのこと来年のゼルダ新作まで検査しないどこうかと思いましたが、その間に万が一のことが起こらないとも限らないので、本当に悩ましい……
機器(ICD)について
ペースメーカーより一回り大きめの機械(ICD)を、左腰あたりの皮下に埋め込んで、そこから心臓までケーブルを伸ばします。ICDが心臓停止時を検知したら、自動的に電気ショックを起こすことで回復をはかる形になるわけです。
ICDを埋め込むと、自動車の運転に制限が入ります。半年くらいは様子見して、そこで問題がなければ運転できるようになるらしいですが、自分はペーパードライバーで今後も運転予定がないので、実質的にこの点だけは問題なさそうです。なお免許更新時に医師の診断性が必要になるらしいです。
ICDを埋め込んだあと、スマホが完全に使えなくなるわけではないものの、20cmは離したほうがいいそうです。胸ポケットにスマホ入れるのは推奨できないので、右腰あたりのポケットなどがいいようです。
誤作動は聞いたことがないらしいですが、満員電車は要注意とのこと。盗難防止ゲートで立ち止まったりするのも辞めたほうがいいそうです(素通りはOKで、長時間立ち止まるのがNG)。
手術後に体力が落ちる人が多いと知人に聞いてたんですが、そこまで体力が落ちるわけでもなく、翌日から普通に歩ける程度とのこと。
気になる費用はなんとタダ。一級障害認定になって、治療行為には補助がでるそうです(食事とかは自費になるみたいですが)。こういう制度があるのはありがたいですね……
最初は一ヶ月後に通院し、そのあとは半年に一度通院して、電池が切れてないかといった確認をしていきます。電池は10年は持つそうですが、一度も動作しなければ一生持つかもしれないらしいですけれど、それでも半年に一度は通院が必須になります。
なお手術時にICDが動くかチェックするため、不静脈が起こるように心臓に負荷をあたえて「動作確認」をするそうです。やっぱ怖い……
二度目の検査入院の結果
結論から言うと、パターンB(今後の検査不要、ICD埋め込みなし)となりました。
ゼルダ新作が5月にでるから、クリアしたころの6月に検査しちゃダメかなぁと思って、先生には半年後くらいに検査でどうでしょうと言ってみました。今までは自分の意志で判断してくださいというスタンスだった先生が、珍しく強気に「万が一リスクが高くて、ICDを入れないとまずい状態だった場合を考慮すると、半年後で良いとは言い切れない」と言われてしまって、あの先生がここまで言うのであれば、とその時点での直近で検査可能な日取りで入院することになりました。
手術室に向かう前日から入院となったんですが、個室が空いてないので6人部屋にいたんですけれど、同室に精神的に疾患がある方がおられて夜中にずっと奇妙なうめき声が聞こえてきて寝れませんでした。
死亡率はかなり低いけどゼロではない検査の前夜ということもあり、不安感がかなり強まって、明け方になっても寝付けず、遂に耐えかねて看護婦さんに相談したら「遠慮せずにもっと早めに相談されてよかったんですよ」と慰めていただき、その方を別の部屋に移動してもらう形で、ようやく数時間ながらも寝ることができました。費用はかかるかもしれませんが、コロナが未だに猛威を奮ってる世の中なので、そういう意味でも個室を選んだほうが費用効果は高いのではないかと感じます。
手術室に向かう前に、先生や助手の方たちが来られて、僕らに任せてください的な挨拶をされました。皆さん人間的にしっかりされた方だと感じられ、気遣いを強く感じたので、この人たちになら命あずけられるかな、と感じました。
手術室ではかなり緊張しましたが、カテーテルを刺したりすることにはそんなに痛みもなく、心臓までカテーテルが移動してくのはまったく触感的なものを感じず不思議な感覚でした。先生たちの操作で心臓の鼓動が早くなったりしましたが、最終的に心不全の兆候は全く無かったので、1時間くらいで検査は終了(心不全の兆候があると、また別の検査が始まってたので時間が長くなってたようです)。
その後で先生から簡単に説明をうけ、医療的にはICDを入れてもいいし入れなくてもいいという微妙なレベルとのことで、先生個人としてはICD入れなくてもいいとおもいます、と言われたのでQOLを考慮した結果、入れないことにしました。
実は一番きつかったのはこのあとで、カテーテルを刺した股あたりから、足を全く動くことができずに数時間じっとしてる必要がありました。動かないというのがここまでキツイとは知りませんでした。寝返りすらうてないので、ひたすら我慢です。トイレにも当然いけないのでオムツも履いてたんですが、不幸中の幸い、まったく尿意がなくてトイレに行く必要がありませんでした。
ベッドでじっとしておくしかないので、スマホや書籍など暇つぶしの道具(手元だけで充電できるように整えてたほうがいいです)を用意してたほうがいいでしょう。没頭できるような娯楽があれば、数時間を意識せずに少しは過ごせるんじゃないかと思います。動かないようにするには迂闊に寝ることもできないので……
限度額認定ありで、費用は9万円くらいでした。かんぽ生命からは入院ということで10万円もらえたので、プラスマイナスでいうと少しプラスといった感じでした。限度額認定あってもこの金額なので、本当の費用はかなり高額だったんでしょうね。日本の健康保険制度に感謝するばかりです。
その他
家族で心肺停止の対処のための講習会を受けてみては、と提案されました。自分が他の人を助ける機会があるかもしれないし、とのこと。
ウェブ検索だと寝てる間にぽっくりというケースも多いようですが、医師によるとそこまで寝てる間だけに発生するわけでもないとのこと(じゃないとICD埋め込んだら運転できなくなる期間があるわけないので)。実際自分の場合、朝通勤のバスの中で失神した経験が2度ほどあるし、あれも今思えば実はかなりヤバかったのかもしれません。
AEDレンタルについて医師に相談したところ、費用対効果があるか微妙なので個人的には推奨してないとのこと。自分はほぼ在宅勤務なので、昼間にそうなっても周りに誰もいないし、夜中寝てる間に家族が気づけるわけもないですし。
実際に心臓が停止した場合、秒単位で急いで処置できないと10分後にはほぼ死亡しているようですし、それまでに救急車が到着して適切な処理をするのは現実的では無いと思います。普段でも厳しいのに、最近はコロナ蔓延で救急車もなかなか来れないでしょうし、その状態になったらほぼ無理ですね……
なおAppleWatch7の心電図チェックでは検出されませんでした。アプリ上の注意書きで「心臓発作の兆候をチェックできない」と記載があるので、そういうものなのかもしれません。実際に何日も検査した経験からすると、単純な心電図じゃ機械的に判定できない部類なのかもしれないですね。心電図を実際に見せられて「この部分がそうです」と医師に言われても、正常なグラフと見分けが殆どつかなかったし、投薬して心臓に負荷を与えたらはっきり分かったという状況でしたし。
とはいえAppleWatch7が使えないというつもりはまったくなく、むしろ心房細動がチェックできることで事前に致命傷になるのを防げた方の声を幾つも見かけていますので、心臓周りで不安を持つ方はぜひ使ってみるのが良いと思います。ただ、これでもカバーできない症状も当然ありえるので、病院での相談なども併用してうまく健康を保つきっかけになれば良いなぁ、と思う次第です。
参考URL
https://ja.wikipedia.org/
https://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000656.html
https://www.msdmanuals.com/
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_103.html
https://www.ncvc.go.jp/hospital/
https://medley.life/
まとめ
しあわせの形とは
余命宣告を受けたわけではないので、そこまでは悲劇的な状況ではないとはいえ、それなりにショックです。
運が悪いと、息子が独り立ちする姿を見れないかもしれないわけです。まぁ父親みたいに80歳すぎまで何事もなく生きてるかもしれないですけど。
どうなるかは誰にも分かりませんが、もしそうなった場合、妻や息子にさよならを言う暇もなさそうです。とはいえよくよく考えてみたら、死とは基本的に突然訪れるものであり、さよならを言える人のほうが少数派なのかもしれません。Twitterでもうすぐ死期が近いといったツイートされてる人を見かけた事がないのは、死にそうな時にツイートしてるような余裕が無いからでしょう。
余命を告げられ、死期に一日ずつ近づきながら、不自由な体を引きずりつつ、近親者に事前にお別れを言えるのが幸せなのか。それともいつ死ぬか直前まで分からないまま元気に過ごし、お別れを言えない方が幸せなのか。自分には未だによく分かりません。来年のゼルダ新作遊べるかなと心配してるくらいなので、まだまだ死の実感がないだけなのかもしれません。
今できることとは
とりあえず資産などの状況など、死後に備えて妻へのメモを日々書いてます。クラウド自動バックアップもしているので、よほどの事がなければメモが失われる可能性はないかと考えます。
原因が分からない病気なので眉唾かもしれませんが、自律神経まわりが関係してるかもしれないという話をウェブで見かけたので、今まで二ヶ月に一回通っていたてんびんカイロでのTMS治療を、一ヶ月に一回の割合で行こうかと思います。仮に心臓に効果なかったとしても、普段の生活で十二分に有用ではないでしょうか。
そういえば今年の盆前に突発性難聴になったんですが、左耳に自律神経が乱れてる傾向があるとわかったので[A]一般的な耳鼻科ではそこまで分からず、てんびんカイロでの検査で発覚しました。、もしかしたら今年の健康診断で発覚のきっかけになったのは、突発性難聴にかかわる自律神経の乱れだったのかもしれません。最初は突発性難聴になってついてないなぁと思ってたんですけれど、遺伝的・潜在的に心臓の疾患があったと判明して、こうして色々事前に準備ができたのはある意味良かったのかもしれません。
あとひとつだけ重要な変化があるとすれば、15年くらい考えてたデスノートの二次創作小説について、本格的に来年あたりに書き始めようと決心しました。自律神経対策本の「完璧主義な人ほど常に百点満点を目指して疲れ切ってしまうので、70点くらいを目指す生き方はどうでしょう」という文面を見たあと、『ジャンケットバンク[B]今一番オススメしたい漫画。ジャンププラスなどで初回無料で最新話まで読めます。この情報は無料です。』の田中一行先生が「とにかく面白さを優先させてください。それが面白さに繋がるのか、を考えてみてください」といった内容を新人漫画家さん向けに語られているのを見た瞬間、膨大なアイデアをすべて使おうとするのではなく、本当に必要なものだけ残して、生きている間に完成させることを目指そうと考え方を変えました。
いままでずっと足し算ばかりしていたので、今は引き算をする重要さを噛み締めつつ、アウトラインを仕上げていくことを優先させています。散らばったアイデアを分類・選別して、概要設計レベルで内容を確定させたあと、できれば週一くらいの更新頻度で、一年くらいの連載で無事書き終えられたら、と願うばかりです。
それ以外は普段の生活はなにも変わってないんですが、強いて言えば楽しみをあとに残さないようにする癖がつきました。老後まで残しておいても、楽しめないかもしれないですし。PSVR2も安くなってから買おうと思ってましたが、そんな悠長なことを言ってる場合でもない気がしてきました。
今を、楽しもう。いつか人は死ぬ、なんて思い出す暇がないくらいに。
2024/8/16追記:コロナ初陽性
残念ながら、ついにコロナに罹患してしまいました。
発症日を0DAYとして、現在5DAYで回復しつつはあるので、おそらく大ごとにはならないとは思います。
他の人の参考になるかなんともいえませんが、今回の状況などを記しておきます。
8/8~9:発症3~2日前
職場で向かいの席の人が、やたら咳き込んでいる。9日(金)になったらマスクつけてくれたけど、業務上仕方なく至近距離で何度か会話。
不安なので、1時間に一回はトイレで洗面、うがい、両手を消毒、とかなり徹底しているが、のどに違和感が出てきた。
今年の6月上旬にコロナワクチン7回目を接種したばかりで、まだそれなりに抗体残ってるはずだから、仮にコロナでも重症化や後遺症を防げると期待したい。
8/10:発症1日前
のどが痛いというほどでもないが、違和感が相変わらずある。市販ののどの痛み止めなどをひたすら飲んでる。
家族には自室に極力入らないように指示。昨年息子がインフルエンザになってから全員部屋を別々にしているので、最悪コロナでも家族に感染するのをできるだけ防ぎたいが、妻の部屋がクーラーなくてたまに自室に涼みに来てたので、うつしてないか不安。
陽性になったときの在宅介護のページを見ながら、心の準備をはじめた。
8/11:発症当日=0日目(0DAY)
昼間はゆるふわパーカーがあたって撮影しまくってたくらいに元気。
#DOAXVV
ゆるふわパーカー祭り、これにておしまい! pic.twitter.com/gIzDEtao8M— 嶽花 征樹 (@takehana_masaki) August 11, 2024
しかし夜7時くらいに、自覚するくらい額に熱があると思い、検温したら37.5度。自分にしては体温が高い。コロナワクチンを接種したあとの副反応に似たような症状。
体温は37.5~36.8度あたりをうろうろしてる感じ。喉はイガイガして、たまに咳が出る。市販の風邪薬を飲んで安静にし始める。
今検査しても、陰性判定される可能性があるので、発熱自覚してから24時間ほど経つのを待つ。
検査キットを明日買いに行こうと思い、このマップで調べて目星を何件かつけておいた。明朝になったら在庫確認の電話をしよう。
8/12:発症後1日目(1DAY)
体温は37.0度付近のまま。
渡瀬ゆず先生のツイートを参考に、第一類医薬品のものを入手しようと検討し、前日見てたマップをもとに割と近場で検査キット(税込み1,500円)を入手できた。研究用とあるのは国が効果を認めてないものなので絶対に買ってはいけません(今後は規制が入る模様)。
今週末から帰省する人、コミケ行く人。
コロナ流行っているから気を付けてください。病院もお盆休みに入ります。
ネットで買えるコロナ検査キットをまとめておいたので常備したい方は参考にしてみてください! pic.twitter.com/iTzvu2P3En
— 渡瀬ゆず💉 (@kamo_kamos) August 3, 2024
ゆず先生オススメのものではなかったけど、第一類医薬品の検査キットを購入できた。24時間後に陰性になったとき、48時間後も検査するため、念の為に2個購入。
コロナ検査キット、ららぽーと薬局で売ってた。発熱自覚後から24時間経ってないけど、やってみるか悩む、、、夕方だと24時間なのでいいんだろうけど。 pic.twitter.com/QxWvFS6G6x
— 嶽花 征樹 (@takehana_masaki) August 12, 2024
午後5時10分で37.5度にまた戻ったので、本当は24時間経過後がいいんだろうけど、我慢できずに検査キットを使用。
人によっては二本目の線が薄すぎて確認困難な方もお見掛けしてたので、自分で見分けられるのか不安……はてさて、どうなるやら……
どう見ても陽性です、本当にあり(略)
15分経過どころか、1分待たずに二本目の線がくっきり出たので、壊れてるのかと見紛うレベルで陽性でした。
あとでなにかに使うかもしれないと思い、箱に詰めてビニールで覆って、自室内の隅に保管。
後遺症が怖いので、無理せずに今週はゆっくり休む。15、16に在宅勤務予定だったけど、その日は休むと現場からは了承を得て、今後もフルリモートで勤務するということで話がついた。コロナは罹患すればするほど後遺症の確率が高まってくので、これ以上の感染は避けたい。
この日から自宅内のドアノブやトイレなどを、除菌ティッシュで毎回拭うことにした。そうするのが遅かったくらいだと今では思ってるので、家族の誰かが少しでも怪しかったら、すぐにそうし始めたほうがいいな、と痛感した。
8/13:発症後2日目(2DAY)
2ヶ月はダラダラした方がよい、ということらしいので10月の誕生日迎えた後くらいまでは、積極的にダラダラするつもり。とにかくムリはせず、いのちだいじに。在宅勤務ではあるけど、基本的に残業はできるだけ避けたいところ。
自分はワクチン7回もうってるけど、家族がいづれも1回もワクチンうってないので、どっちかというと自分よりも家族が心配。
熱は相変わらず37.0度前後。毎食後に風邪薬飲んでる。極端な悪化はしてない模様。とはいえコロナ罹患して軽症だった人も、療養明けはしばらく倦怠感が続くようなので、覚悟はしておこう。
喉の痛みはさほどない。青崎先生のツイートが恐ろしかったので覚悟はしてたんだけど、ワクチン接種から時間たってなかったからか、自分は比較的楽だったのかも。
コロナの喉の痛みの話題が流れてきたので、私が罹患中、お医者さんに「痛さ」を説明するために書き溜めていたメモを貼ります。 pic.twitter.com/9upLoRp9Ta
— 青崎有吾 (@AosakiYugo) April 24, 2024
とはいえ、乾いた咳が出たりするので、普通の風邪程度には喉が辛い。コロナ禍になる前は職場でマスク着用しておらず、冬になるとよく喉が腫れてつばが飲み込めないくらい痛くなって夜寝付けないレベルだったんだけど、今回はそういう痛みはなかったのだけは不幸中の幸い。
8/14:発症後3日目(3DAY)
体温や喉の様子は相変わらず。
家庭内感染を防ぐため、自室から出るたびにドアノブを吹くのが面倒ではあったけど「この程度で家族の感染を防げてるならやすい」と思うことにした。自分がどう思っても結局やる事は変わらないんだから、せめて前向きに考え方を変えたほうがマシ。病は気から。
色々と不安が入り交じる中、倉持さんの配信を見て心の底から大笑いして、病気には笑いが効果があるのを実感。病は気から。
この倉持さんのコメントだと普通に思えますが、勝てば勝つほど太ももワイプが大きくなって、画面中央が視聴者に見えなくなるという斬新すぎる配信で最高でした!
コロナ療養中で弱ってた心に染み入る……! https://t.co/x0dI3CVb7r pic.twitter.com/8wb7sMTrsh— 嶽花 征樹 (@takehana_masaki) August 14, 2024
次はガーターベルト配信でおねしゃす!!!
なんとなく興がのってきたのか、DOAXVVの撮影が捗る。
#いけずなこころ #DOAXVV
横撮影バージョン pic.twitter.com/yaDLMPEj9Q— 嶽花 征樹 (@takehana_masaki) August 14, 2024
#DOAXVV
登山は楽しいなぁ pic.twitter.com/zBFTVMAi2d— 嶽花 征樹 (@takehana_masaki) August 14, 2024
8/15:発症後4日目(4DAY)
風邪薬をやめて、咳止め薬に切り替えた。
金曜・土曜は息子がお出かけする予定だったんだけど、父親がコロナだと説明して、他の子の安全のために休ませることにした。息子はさすがにそろそろ外出したがってるんだけど、なんとか妻に説得してもらった。ごめんね・・・
ブルガダ症候群と判断された直後、しばらくの間は朝目覚めるたびに「今日も生きていた……」と思っていたけど、最近はそんな事を思ってた事実すら忘れてた。今回コロナにかかったけど、今思い出したくらいなので、実のところ今回のコロナで命にかかわるという心配はしてないんだろうな、と自覚。とはいえ、見た目は軽症でもコロナはサイレントキラーと呼ばれてる通り、下手すると脳にまで到達してあらゆる後遺症を及ぼしたりするので、油断せずに安静にする。
味覚、嗅覚では異常を感じていない。知人のケースだと、熱→喉→味覚、と2週間くらい完治にかかったらしいので、やはり安静にするしかない。
8/16:発症後5日目(5DAY)
体温・喉は問題ないが、息苦しさから目覚める。
試しに心拍数をAppleWatchで確認したら、平常時が63拍/分に対し、今は83くらい。
やはりコロナは罹らない方がよい病気だと改めて思う。軽症でもただの風邪とは思えない。
「コロナ 息苦しさ」で検索したら、肺炎の症状の一つというページを見た瞬間、たちくらみに似たような感じになり、ベッドで横になった。以前肺がん疑惑のときにPSVRかぶろうとして気を失った時に似てる。精神的な原因ではなかろうかと考える。
普通の人だったら、コロナの息苦しさはよくある症状、ってことで納得して安静にしてるんだろうけど、自分の場合はブルガダ症候群であり、過度な発熱で心臓が突然止まる可能性があると医師から注意を受けてる身であるため、不安感がとまらない。
本日空いてる病院がなかなかなかったけど、やまじ内科クリニックに事前に電話して、検査キットで数日前にコロナ陽性とわかり、まだ今日が発症5日目なので感染させるリスクが有ることを説明したうえで、来院してもよいと許可をいただいた。その代わり診察までは病院の外で待つことになるとのことで、こちらも了承して通院。
覚悟はしてたんだけど、やはり外は暑い。院内感染防ぐために仕方ないのは理解してるので外にいるんだけど、汗だくになって熱中症が心配になってきたので、受付の方に相談して、人気のないところで涼んでおいて、定期的に自分の番が来てないか確認しにくる、ということで了承を得た。
そうこうしているうちに、思ってたよりは早めに自分の番が来た。この時点でAppleWatchが心拍数130オーバーを告げてきたのでビビる。先生が外に来られて、その場で問診を開始。ビニールに包んでた検査キットを見てもらい、確かに陽性だと確認していただいたので、PCR再検査とかは特に無し。発症後5日目なので本来は外出自粛すべき日と自覚はあったが、ブルガダ症候群の事があって息苦しさ・心拍数の点で不安があるので来院したことを告げると、心電図をはかってもらうことになった。
結論からいうと、特に今すぐなにか悪いことが起こるようなレベルの事象は見受けられず、通常のコロナ軽症の人とそんなに変わりないとのこと。自分の場合ブルガダ症候群の波形は見受けられるものの(写真の赤い枠は自分がつけたので、場所違ってたらスミマセン)、サドルバッグ型なのでそこまで怖くはないはずとのこと。なおコーブド型だと怖いらしいです(とはいえ自然発生のcoved型の場合、心室細動による失神歴と家族歴がなければほぼ問題ないらしいです。不安な場合はお医者さんに確認してみるのが良いかと)。
来院した直後は自転車こいでたのと、外が暑いという点もあったけど、心電図はかるときは比較的落ち着いた環境だったのか、心配するような数値ではないとのこと。
もう回復しつつあるので、薬も特に処方無しということで同意。21日夜までは外出するときはマスクをして、他の人を感染させないようにと指導をうけて帰宅。心電図一回とったけど1,300円くらいで済んだので、やはり医療サブスク凄い。日本に住んでてよかった……
といった感じで、ブルガダ症候群でコロナにかかった場合、心電図に極端な異常は見受けられず、必ずしも即座に命に影響があるってわけでもないと思えました。とはいえ、心不全リスクが高まるとか、ずっと心臓にウイルスの残骸が残り続けるらしいとか、イヤな情報はよく見聞きするので、完全な治療法が現時点では存在しない以上、とにかく感染しないように気をつけるしか無いと感じます。
お酒に弱いと感染症にかかりにくという話があり、外出時は常にKN95マスク着用して、手洗い・うがいもかかさず、7回目のワクチンを6月上旬に接種してたのに、遂にコロナ罹患してしまいました。今のところ家族には感染させてないみたいなのだけが救いです。今回比較的軽症で済んだのは、数々の対策の積み重ねでウイルスを吸い込んだ量が少なかったおかげなのかもしれません。
もはやコロナに全く感染しないのは難しい状況かと思うので、重症化や後遺症を防ぐ目的でワクチンを定期的に接種してたほうが無難かもしれないですね。自分の場合、コロナワクチン任意接種コミュの情報をもとに何とか接種できました。みなさんも参考にされてみてはいかがでしょうか。
不自然なくらい報道されませんが、みなさんもコロナに罹患しないよう、お気をつけください。
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