1ドットをめぐる争い

2001/02/14。バレンタインデーなんて俗世の儀式なんて目に無い野郎どもが集まって、ストIII福岡大会第一回が開催されました。ここは福岡なんだよなと疑問に思いつつ、皆の予想通り参加されているタイランド在住のRIRIさんを眺める俺でありました。
そんな中、予選リーグ分けのクジを引いたら……RIRIさんと同リーグでした。
「うわ! やべえ!」
お互いがお互いに頭を抱えたと言います。
俺はすぐポジティブシンキングに走りました。神様って居たんだ、今まで俺が予選全て敗退したのはこの対決を実現するための布石だったんだ、予選突破よりもこの一戦が重要だぞ!(主に日記のネタ的に)←全て棒読みで。
しかし確かにこの試合は重要です。今まではキャラ選択とSA選択は一択即決だったのに、かなり熟考しました。
「……どの選択が一番おいしいかなぁ?」
方向性が負け組です。言い訳ばかりの人生ですが、それが何か? 今までの負け犬根性はそうは簡単に拭い去れませんよ?
キャラはヒューゴとアレックスで申請してたんで、かなり悩んだ挙句(1秒)、やっぱヒューゴにしました。本当に悩んだのはSAの選択です。
RIRIさんのキャラは転身ヤンと電刃リュウですから、相手によってSAを変えたほうが勝率は高まりますしねキャラを変えたほうが勝率は高まります。どのSAも選ぶだけの理由があります。
あんまり悩んだ挙句、SA選択の時点でレバーを下に入れっぱなしにして、タイムオーバー時に勝手に決まってくれたのを選択することに。オートルーレット。
しかしタイムが残り10秒になった時点で、やっぱ適当に選んだSAでは対戦相手にも失礼かなぁ、と思って少し考えて決めようとレバーを止めました。そしたらそのまま即ハンマーマウンテンに決定。え?と思ったら良く考えたら鏡面台だったので、残り10秒と思ったら残り01秒でした。
うあー、一本くらいは取りたいなぁと思ってたんですが……最初のラウンドは俺のハンマーマウンテンを三発目までRIRIさんがガードし、4発目以降を食らってRIRIさん死亡、といった具合で俺の勝ち。赤BLわざわざ狙わなくても勝ってたのになぁ、魅せ試合するつもりかなぁ、俺はそんな真似できないよなぁ、と感心しつつ第2ラウンド開始。
そして第2ラウンドの結末は……俺のハンマーマウンテンを三発目までRIRIさんがガードし、4発目以降を食らってRIRIさん死亡、といった具合で。つーか全く同じ死に様じゃん。
えええ?!と動転したあまり、思わず「3発目以降から立ちガードですよ?」と台の向こうに言ってました。そしたら「あ、そうだった」って言われました。それ以降は確実に立ちガード後に痛い反撃を返してくるようになり、サクッと2本取り返されましたとさ。あー、黙ってりゃ良かった。
そして最終ラウンド。お互いかなり慎重な試合運びとなり、殆ど体力が同じくらい減らしつつ、遂にはお互い残り体力数ドットとなったところで、RIRIさんのヤンがダウン。会場内の全員が、ダウン後に試合がなんらかの形で決着を迎えることを確信しながら見守っていると……
画面暗転!
起き上がりにRIRIさんヤンの転身発動!
そして更に画面反転!
ヒューゴのハンマーマウンテンも同時発動!
次の瞬間、SAフィニッシュの鮮やかな画面が!
見ると、ヤンがスローモーションでふっとんでます。
そして、ヒューゴも食らいポーズのまま、ふっとんでます。
これは、分からない。
試合の行方を見守るあまり、しんと静まり帰る会場。
そしてその結果は……
俺ヒューゴが残り体力1ドットで勝利!!!
欲を言えばジャッジメントになって俺が負けた方がネタ的においしかった。
途端に会場中から興奮の大きなどよめきが!
そしてRIRIさんからは「いい勝負でした!」と爽やかな挨拶が!
……ではなく「嶽花さん、絶対に途中から手を抜いたー」と怒りの文句が。
最初冗談で言ってるのかと思ったら、この人、本気で言ってます。あのー、俺といつも対戦してる人なら分かってもらえると思うんですが、最初に2本とって2本取られ返されるのは俺の基本技です。先行逃げ切り大失敗とも言います。
自分で言うけど、この日一番盛り上がった試合だと思います。おかげさまでこの一戦で大満足してしまい、「あー、もう俺お腹一杯! もう負けても悔いはないね!」と言ってたら、その言葉どおり予選リーグ突破はRIRIさんに奪われてしまいましたとさ。めでたし、めでたし。
そのあとでなぜか俺がヤンで、RIRIさんがヒューゴで対戦してみるという珍しい機会に恵まれたんですが、サクッと10連敗。俺的結論では、ヤンにはヒューゴのキャラ勝ちと出ました←マジっすか?

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