人妻ブルース9

すっかり楽しみのひとつになった歌のレッスン。
オシャレで若々しい先生なので会うのも楽しみです。
「こんにちは〜♪♪♪」
っとウキウキ気分で受付に入ったら、
汗ダクダクで髪ボサボサ、Tシャツ&ジャージのオジサンの後姿が。
(まさか・・先生・・?)
とオジサンの後姿を凝視していると、オジサンが振り向きました。
「おっ!こんにちはっ!!!!」
先生でした。
一人で教室に入ってしばらく発声練習をしていると10分くらいしてから先生が入ってきました。シャワー&着替えを済ませてきたらしく、いつものTシャツジーンズです。
「あ〜つかれた!!」
・・・先生・・これからレッスンですよ、いきなり疲れたって・・生徒の前で・・・。
もしかして、さっき私が先生の姿を見て、ドン引きしたのに気づいたのかな?「トレーニングされてたんですか?(笑)」って言ってほしいのかな?
とは思ったけれど、今から歌わなきゃいけない私はそれだけでいっぱいいっぱいだったので、スルーしました。
まだ緊張しているけれど、前よりは声がでるなぁ〜と思いながら歌い終わったら、先生に褒められました!
靴下じゃないよ!!
歌が上手くなってきたねっって褒められたんですよ!!
エヘヘ、5ヶ月目でやっと褒めてもらえたよ。
「僕らの仕事は心と体を開放させて、もっと声を・・」
と相変わらず言われてしまうのです。
「・・・・・。」
「ほら、今、『そんな事言われたって。』って思ったでしょ?ここら辺に出てるんだよ。こういう時は、『はい。わかりました。』って思わなきゃ。」
私の頭上を雲を描くように指差して先生が言いました。
私が分かっていなくて「・・・はい。」と返事しても、
「分かってないでしょ!!」ってバレちゃうし。
やっぱ先生ってドプロだな。
でも、心を開放して。って言われて「はいそうですか、パカッ」って開けるものでもないですよ。
先生はあまり笑わないからちょっとコワイ。
例えば、リズムをカウントする時に3の倍数の時だけアホになってくれたりしたら、ハート全開で抱きつくのになぁ。

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